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信用情報ブラック(CIC)でもファクタリング審査に通る理由

目次

信用情報ブラックでもファクタリング審査に通るのはなぜか

結論:ファクタリングは「借入」ではなく売掛債権の売買

ファクタリングは、銀行融資やカードローンのような「借入」ではなく、「売掛債権(請求書)」を売却して資金化する取引です。

このため、審査の対象は申込者本人の信用情報ではなく、「売掛先(取引先企業)の支払い能力や取引実績」が中心となります。CICなどに事故情報がある、いわゆる「ブラック」の方でも審査に通るケースが多いのはこのためです。

日本のファクタリングは、商法上の「債権譲渡」として扱われるのが一般的で、資金決済法上の「貸金業登録」が原則不要なスキームで運営されています。そのため、銀行や消費者金融のように、申込者の個人信用情報を前提としたスコアリングを行う必要性が小さく、あくまで売掛先企業の信用力が主な審査対象となります。

実務上は、

  • 売掛先が上場企業・大企業・公的機関かどうか
  • 過去に支払遅延がないか

といった点が重視される傾向があります。結果として、信用情報がブラックであっても資金調達が可能な「抜け道」として機能しているのが現状です。

銀行融資とファクタリングの決定的な違い

銀行融資は、申込者の返済能力を重視し、次のような点を細かくチェックします。

  • 個人信用情報(延滞・事故情報の有無)
  • 決算内容(黒字か赤字か、債務超過かどうか)
  • 保有資産・担保の有無

一方でファクタリングは、「売掛金が期日通りに支払われるかどうか」を重視するため、申込者個人の延滞情報や事故情報は評価対象になりにくいのが特徴です。

銀行にとっての回収源は「借り手(申込者)からの分割返済」であるのに対し、ファクタリング会社の回収源は「売掛先からの一括入金」です。この回収源の違いが、そのまま審査対象の違いにつながります。

その結果、銀行ではマイナス評価になる次のような要素でも、ファクタリングでは致命的とならないことが少なくありません。

  • 直近決算が赤字・債務超過である
  • 税金・社会保険料の滞納がある
  • 代表者が過去に自己破産・任意整理をしている

一方でファクタリングでは、たとえ申込者の決算が良好であっても、売掛先が中小零細企業で信用力が低い場合や、風俗関連業・反社会的勢力との関係が疑われる業種である場合、あるいは取引実績が乏しい場合には、審査が通らないことがあります。

借入ではなく「債権売却」なので信用情報に登録されない

債権譲渡による資金調達は法律上「借入」には該当せず、信用情報機関への登録対象にもなりません。そのため、CICの履歴がファクタリング審査に直接影響することは、基本的にありません。

CIC・JICC・KSCといった信用情報機関は、クレジットやローンなどの「与信取引」を登録対象としており、ファクタリング会社は原則としてこれらの機関に加盟していません。したがって、

  • ファクタリングを利用しても、「新規借入」として信用情報に履歴が残らない
  • ファクタリングの申込件数が増えても、「申込ブラック」になることはない

といった特徴があります。

このように、信用情報に足跡が残らない性質があるため、将来ブラック情報が消えたあとに住宅ローンや事業融資を申し込む場合でも、「ファクタリングを利用していたこと」自体が、信用情報の面からマイナス評価となることはありません。


信用情報ブラックとは何か

CICなどに登録される「ブラック情報」の具体例

信用情報機関における「ブラック情報」とは、一般に次のような事故情報(異動情報)を指します。

  • 61日以上の延滞
  • 債務整理・自己破産
  • 任意整理・代位弁済 など

これらの情報は、CIC・JICC・KSCのいずれか、または複数の機関に登録されます。具体的な事例としては、クレジットカードの長期滞納、カードローンの延滞、保証会社による代位弁済、裁判所を通じた自己破産・個人再生などがあります。

また、事業用カードローンやプロパー融資の延滞であっても、代表者個人の保証が付いている場合には、その代表者個人の信用情報に「ブラック情報」として記録されます。

情報が消えるまでの期間(5〜10年の目安)

延滞や金融事故の記録は、その内容に応じて概ね5〜10年程度残ります。この期間中は、金融機関におけるローン審査が厳しくなり、新規融資がほとんど通らない状態が続きます。

事故情報の種類 おおよその登録期間
61日以上の延滞 完済から約5年
任意整理 和解成立から約5年
個人再生・自己破産 手続開始・免責から約5〜7年
保証会社による代位弁済 弁済から約5年

この間、銀行やノンバンクの新規融資のハードルは極めて高くなり、事業用キャッシングやビジネスローンも、ほぼ審査に通らないのが実情です。

一方で、ファクタリングはこうした「5〜10年のブラック期間」の外側で動く資金調達手段であるため、ブラック期間を乗り切るための「つなぎ(橋渡し)」として利用されるケースが増えています。

ブラックになると実際に制限されること

信用情報がブラックになると、ローンやクレジットカードの新規契約、事業融資の利用が一気に難しくなり、資金調達の選択肢が大きく制限されます。代表的な影響は次のとおりです。

  • 事業性融資(銀行・信用金庫・日本政策金融公庫)の新規実行がほぼ不可能になる
  • 既存のカードローン枠の増額ができず、場合によっては更新拒否・利用停止になる
  • コピー機・社用車・PCなどのリースや割賦契約の審査が通りにくくなる

その結果、黒字であっても売掛金の入金サイトが長い業種(建設業・運送業・下請け製造業・フリーランスなど)では、運転資金の手当てが大きな課題となり、ファクタリングに需要が集中する構図が生まれています。


ファクタリングの仕組みと審査のポイント

ファクタリングの基本的な仕組みと流れ

ファクタリングは、請求書や注文書にもとづく売掛金をファクタリング会社に売却し、手数料を差し引いた金額を即時に受け取る仕組みです。売掛金の回収はファクタリング会社が行います。

典型的な取引の流れは次のとおりです。

  1. 申込(オンラインまたは電話)
  2. 請求書・注文書・契約書・通帳コピー等の提出
  3. ファクタリング会社による売掛先の調査(登記簿、信用調査会社、反社チェックなど)
  4. 買取金額・手数料の提示と契約締結(多くは電子契約)
  5. 数時間〜数日以内に入金
  6. 期日到来後、売掛先からの入金をファクタリング会社が受領(または申込者経由で送金)

会計上は「売掛金の譲渡・現金化」として処理されるため、貸借対照表の負債を増やさずに、現金だけを増やすことができます。

審査で見られるのは「申込者」ではなく「売掛先」

ファクタリング審査の中心は、売掛先の信用力、取引の実在性、債権の健全性です。主に次の点が確認されます。

  • 売掛先の企業情報(業歴、資本金、業績、倒産リスク)
  • 売掛債権の根拠となる契約・発注・納品の実在性
  • 同じ売掛金が他社に譲渡されていないか(二重譲渡の有無)

このため、申込者側の決算が赤字であっても、売掛先が大手・優良企業であり、請求内容が明確であれば、審査は比較的スムーズに進みやすいといえます。

逆に、申込者の決算が黒字でも、売掛先が零細企業であったり、直近で支払遅延があったりする場合には、審査が厳しくなるのが一般的です。

売掛先について具体的にチェックされる項目

売掛先に関しては、次のような情報が総合的にチェックされます。

  • 企業規模や業績
  • 支払遅延や倒産歴の有無
  • 反社会的勢力との関係の有無(反社チェック)
  • 上場企業か、官公庁・自治体か、大手グループ企業かどうか
  • 同一売掛先との過去の取引実績(継続年数、取引金額、入金サイクル)
  • 業種(公序良俗に反する業種や風俗関連、反社会的勢力が関与する可能性のある業種は原則不可)

ファクタリング会社は、信用調査会社のデータベースや登記情報、インターネット上の情報などを組み合わせ、「売掛先が期日通りに支払うかどうか」をスコアリングします。申込者本人がブラックであるかどうかよりも、このスコアが審査結果を大きく左右します。

2社間・3社間・非通知型の違いと、ブラックとの相性

3社間ファクタリング

申込者・ファクタリング会社・売掛先の三者で契約を締結し、売掛先も債権譲渡の事実を把握したうえで、支払先をファクタリング会社に変更する方式です。透明性が高く、手数料も比較的低い傾向がありますが、売掛先への通知・同意が必要になるため、取引関係への影響を懸念する場合には利用しにくい側面があります。

2社間ファクタリング

申込者とファクタリング会社の2社間で契約し、売掛先には債権譲渡の事実を通知しない方式です。売掛先からの入金はいったん申込者が受け取り、その後ファクタリング会社に送金します。売掛先に知られずに資金調達できるメリットがある一方、ファクタリング会社にとっては回収リスクが高くなるため、3社間よりも手数料は高く設定されるのが一般的です。

非通知型ファクタリング

2社間の一種で、売掛先に対して一切通知を行わないスキームを指すことが多いです。契約形態や資金の流れを工夫することで、売掛先に知られずに利用できるケースもありますが、法的な位置づけや実務処理が複雑になりやすく、利用時には契約内容の確認が重要です。

信用情報がブラックの方にとっては、「売掛先に知られず利用しやすい2社間・非通知型」が選ばれることが多い一方、審査・手数料のバランスでいえば3社間が有利なケースもあります。


信用情報ブラックでもファクタリング審査を通過しやすい理由のまとめ

信用情報がブラックでもファクタリング審査を通過しやすい背景には、「借入」ではなく「売掛債権の売却」という仕組みがあります。銀行融資やカードローンのように申込者本人の返済能力や個人信用情報を軸に判断するのではなく、「売掛先が約束どおり支払うかどうか」が中心的なチェックポイントになります。

そのため、延滞や債務整理などでCICに事故情報が登録されている場合でも、売掛先が大手企業や官公庁、支払実績の安定した取引先であれば、審査に通る余地が残されています。また、ファクタリングは法律上「債権譲渡」にあたり、信用情報機関への登録対象外の取引です。利用しても、クレジットやローンの審査に影響する履歴として残りません。

一方で、売掛先の規模や信用力、反社リスク、取引の実在性などは厳しく確認され、ここで問題が見つかれば不承認となります。自社の信用情報に不安がある場合でも、売掛先の属性や取引内容を整理したうえでファクタリングを検討することで、ブラック期間を乗り切る現実的な資金調達手段となり得ます。

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